2019年4月1日午前中に臨時閣議が開かれ、午前11時41分に菅官房長官より平成の次の元号は令和(れいわ)と発表されました。
発表されるまでは次は何になるのだろうか。どんな漢字が使われるのだろうか。「安」という字が入っているのでは……。自分の名前の漢字1字が入っていないかなぁ……などなど。
テレビの情報番組でもいろんな人がいろんな意見を言っていました。今回、新元号に決まった令和の意味、それからどうやって元号は決まるのかや背景をまとめました。
令和はどういう意味?
令和は最初の元号である「大化」から数えて248番目の元号です。
まずは漢字の意味ですね。
令…よいもの、優れる、立派な、規律、親族に対する敬称
和…仲良くする、やわらぐ、調和がとれている
なので、令和の意味は「周りの人々を大切にし、協力し合う関係になる」「周りの国々との関係を大切にし、調和をはかってより優れた国となる」ということでしょうか。
安倍晋三首相は「人々が美しく心を寄せ合う中でしっかりと心をはぐくむ。日本の国柄をしっかりと次の時代に引き継ぐ。希望に満ちあふれた新しい時代を切り開く。」と述べました。
令和の由来は万葉集!
元号を付けるという文化は中国の文化から取り入れたものなので、これまでは中国の古典から引用されてきました。
しかし、今回は日本の万葉集から取り入れられたことが注目を集めています。
『初春の令月にして 気淑く 風和らぎ
梅は 鏡前の粉を 披き
蘭は はい後の香りを 薫らす』
新元号はこうやって決まる!そしてその背景は
1979年に政府が定めた「元号選定の要領」には元号の対する次の6つの要件があります。
・漢字2字
・書きやすい
・読みやすい
・良い意味を持つ
・これまで元号として使われたことがない
・俗用されていない
これらをもとに政府は漢学者や国学の専門家に依頼し、元号が複数考案され、内閣官房長官がその中から1つ選びます。その後、臨時閣議で協議し最終決定されます。
今回は複数考案されて、その中から3つに絞り込まれて最後に令和に決定したようです。
現在の元号である平成が選ばれた時も「平成」のほかには「修文(しゅうぶん)」「正化(せいか)」が最後まで残っていました。
また、明治・大正・昭和・平成の頭文字(アルファベット)である 「M」「T」「S」「H」で始まる元号は選ばれる可能性は極めて低いです。書類関係の生年月日欄に使われますからね。実際に選ばれませんでした。
でも、こうやってあらためてみていると「平成」でよかったなぁと思います。世の中が平和に成なりますようにという意味ですから!
いつから新元号 令和になるの?
およそ30年続いた「平成」は4月30日をもって終了し、新元号の「令和」は5月1日午前0時からになります。
国民の生活に与える影響を最小限に抑えるために元号が変わる1か月前の発表になったそうです。
昭和から平成に変わるときは昭和天皇の崩御によるものだったためにその日に元号が変わりました。
それにより影響が出たのは……
・紙幣、貨幣や印刷物を扱う印刷関連業種
・官公庁、金融機関のコンピューターシステム
・一般企業のコンピューターシステム
・鉄道会社の券売機
など。この他にもいろいろ影響が出ました。
こういった影響を最小限に抑えるために元号が変わる1か月前の発表になりました。
元号は私たちの日常生活に深く密着していますね。コンピューターシステムを変更するのもそんなに簡単なことではないのでしょう。
新元号 令和のまとめ
明治、大正、昭和と何かしら戦争・紛争が起こり、世の中が平和に成りますようにと「平成」に元号が変わってからおよそ30年。
新元号は令和に決定しました。
もっともっと世の中が平和で暮らしやすく、笑顔の絶えない そんな状態になればいいですね。