「冬期講習は受けたほうがいいのでしょうか?」
中学受験をするご家庭では、冬休みが近づくと、このような悩みを持つ保護者の方が増えてきます。
特に、
と考える方もいらっしゃるでしょう。
結論から言うと、冬期講習を受けないこと自体が危険というわけではありません。
ただし、冬期講習を受けないのであれば、冬休みの学習をどのように進めるのかを事前に決めておくことが大切ですね。
私はこれまで28年間、中学受験の指導に携わってきました。
その経験から感じるのは、冬期講習を「受けるか、受けないか」だけで考えるのではなく、
「冬休みを使って、子どもの何を伸ばしたいのか」
を考えることが大切だということです。
この記事では、冬期講習を受けないという選択肢を考えている保護者の方に向けて、判断するときのポイントをお伝えします。
最後まで読み進めていただけますと幸いです!
よろしくお願いいたします m(__)m
冬期講習を受けないのは危険?まず知っておきたいこと
まず知っておいていただきたいのは、
冬期講習を受けない=中学受験に不利になる
という単純な話ではないということです。
冬期講習には、塾のカリキュラムに沿って学習を進められるというメリットがあります。
一方で、冬休みの時間をすべて塾の授業に使うことで、家庭で取り組みたい学習に十分な時間を使えなくなるケースもあります。
例えば、
「塾の授業ではどんどん先に進むけれど、以前習った内容の復習ができていない」
という子どもなら、冬休みに必要なのは新しい問題をたくさん解くことではなく、これまでの学習を整理することかもしれません。
逆に、
「家庭ではなかなか勉強できないけれど、塾に行けば集中して取り組める」
という子どもなら、冬期講習が学習ペースを保つために役立つこともあります。
つまり、重要なのは、
冬期講習を受けるかどうかではなく、その時間を何に使うのか
です。
これが一番重要なポイントです!
冬期講習を受けないという選択肢もある
冬期講習を受けないことを考えている場合、まず「受けない=勉強しない」ではないことを確認しておきましょう。
冬期講習に参加しない分、家庭で計画的に学習することができれば、まとまった時間を有効に使える場合があります。
例えば、
- 算数の苦手単元を復習する
- 国語の読解問題を集中して解く
- 理科の苦手分野を整理する
- 社会の重要事項を復習する
- 塾のテキストで間違えた問題を解き直す
- 過去に受けたテストを見直す
などです。
特に、すでに学習した内容の中に「分かっていないところ」がたくさん残っている場合は、冬休みを復習に使う意味があります。
ただし、ここで注意してほしいことがあります。
それは、
「冬期講習に行かないから、家でたくさん勉強させよう」と考えすぎないことです。
冬休みだからといって、朝から晩まで勉強する計画を作っても、計画通りに進まないことがあります。
大切なのは、子どもの現在の状況に合わせて、本当に必要な学習に絞ることです。
冬期講習を受けないほうがよいケース

「受けないほうがよい」と一律に決めることはできませんが、家庭学習をしっかり進められるのであれば、冬期講習を受けないことを検討してもよいケースがあります。
家庭で学習する内容が明確になっている
例えば、
「算数のこの単元を復習する」
「理科のこの分野をもう一度やる」
というように、冬休みに何をするのかが具体的に決まっている場合です。
反対に、
「冬期講習に行かないで、家で何となく勉強する」
という状態では、せっかくの冬休みを有効に使えない可能性があります。
であるならば、冬期講習に行った方が効果的ということになります。
家庭学習で何を使えばよいか迷っている場合は、こちらの記事も参考にしてください。
→【中学受験】塾のテキストと市販の問題集、どっちをやる?家庭学習で迷ったときの選び方!
子どもが家庭学習に取り組める
冬期講習に行かないのであれば、当然ですが、その分の学習を家庭で進める必要があります。
保護者が毎日細かく管理しなくても、ある程度自分で学習を進められる子どもなら、家庭学習中心にする方法も考えられます。
塾の授業より復習を優先したい
塾の授業で新しい内容を学ぶよりも、これまでの学習内容を復習したほうが効果的な場合もあります。
例えば、算数で基本的な問題にまだ不安があるのに、難しい問題ばかりに取り組んでいるようなケースです。
この場合は、冬休みに基本的な内容を整理することで、その後の学習につながることがあります。
冬期講習を受けたほうがよいケース

一方で、冬期講習を受けることでメリットが大きい子どももいます。
家ではなかなか勉強できない
「家だとスマートフォンやゲームが気になってしまう」
「一人ではなかなか勉強を始められない」
という子どもなら、冬期講習によって勉強する時間と場所を確保することができます。
塾の授業についていけている
現在通っている塾の授業についていけていて、冬期講習で学ぶ内容が本人にとって必要なものであれば、そのまま受講するという考え方もあります。
特に、塾の通常授業と冬期講習がつながっている場合は、塾に確認しておくとよいでしょう。
家庭だけでは学習計画を立てるのが難しい
「何を勉強すればいいのか分からない」
という状態で冬期講習をやめてしまうと、冬休みの学習がうまく進まないことがあります。
→【中学受験】塾についていけない…どうすればいい?親が確認すべき5つのポイント!
このような場合は、塾の冬期講習を利用することで、学習のペースを作りやすくなります。
6年生と5年生では判断が違う
冬期講習を受けるかどうかを考えるときには、学年も重要なポイントです。
5年生の場合
5年生は、これから6年生の受験勉強につながっていく大切な時期です。
そのため、
「冬期講習を受けないからすぐに危険」
ということではありませんが、現在の学習状況をよく確認する必要があります。
特に、塾で学習している内容に大きな抜けがある場合は、冬休みを利用して復習しておきたいところです。
一方で、冬期講習を受けずに家庭で計画的に復習するという方法もあります。
6年生の場合
6年生になると、受験本番が近づいてきます。
そのため、冬期講習を受けるかどうかについては、より慎重に考えたほうがよいでしょう。
ただし、6年生だから必ず冬期講習を受けなければならないということでもありません。
例えば、
「塾の冬期講習より、志望校の過去問や苦手分野の復習を優先したい」
という状況であれば、塾の先生に相談したうえで、家庭学習を中心にするという選択肢もあります。
6年生では特に、
「冬期講習に参加すること」ではなく、「入試までに何を仕上げる必要があるか」
を考えることが重要です。
冬期講習を受けない場合に家庭でやるべきこと

冬期講習を受けないと決めたら、次に考えるのは、
「では、冬休みに何をするのか」
です。
ここを曖昧にしないようにしましょう。
おすすめなのは、最初からたくさんの教材を用意するのではなく、現在使っている教材を中心に学習することです。
例えば、
算数
塾のテキストやテストを見返して、間違いが多い単元を復習します。
国語
読解問題で間違えた問題を見直し、なぜその答えになるのかを確認します。
理科
苦手分野を絞って、基本事項を確認します。
社会
地理・歴史・公民など、忘れている部分を整理します。
特に、冬休みだからといって新しい問題集を何冊も購入する必要はありません。
これまで使ってきた教材の中に、まだ十分に活用できていない問題がたくさんあるはずです。
「新しい問題を増やす」より「できなかった問題をできるようにする」
という考え方を大切にしてください。
冬期講習を受けないと決める前に塾へ確認したいこと
冬期講習を受けないことを考えているなら、塾に何も相談せずに決めてしまうのではなく、先生に確認しておくことをおすすめします。
例えば、
「冬期講習を受けない場合、家庭では何を優先して勉強すればよいでしょうか?」
と聞いてみてください。
また、
「冬期講習では、通常授業と違う内容を扱いますか?」
「受講しないことで、その後の授業についていきにくくなる内容はありますか?」
なども確認しておくと安心です。
塾によって冬期講習の位置づけは異なります。
通常授業の復習が中心なのか、新しい内容を扱うのか、それとも入試対策が中心なのか。
それを確認してから判断しても遅くありません。
もし冬期講習だけでなく、現在の塾そのものについても迷っている場合は、転塾を決める前にこちらも確認してみてください。
→【中学受験】塾を変えるべき?転塾を考える前に親が確認したい5つのポイント!
「受ける・受けない」より大切なのは冬休みの使い方
私が28年間、中学受験の指導をしてきて感じるのは、冬期講習について悩む保護者の方が、
「みんな受けるから、うちも受けたほうがいいのでは?」
と考えてしまうことが少なくないということです。
しかし、中学受験では、子どもによって必要な学習は違います。
冬期講習で学ぶことが本人にとって必要なら、受講する。
家庭で苦手分野を集中的に復習したほうがよいなら、そちらを優先する。
どちらが正しいということではありません。
大切なのは、
「この冬休みを使って、何をできるようにするのか」
を決めることです。
冬期講習を受けない場合も、
「受けないから不安」
と考えるだけではなく、
「その代わりに、この単元をできるようにする」
と具体的な目標を決めてみてください。
そうすれば、冬期講習に参加しないことも、決して「何もしない」という選択ではありません。
実際に指導した生徒さんでこんなケースがいくつかありました。
『塾の冬期講習は朝から夜まで長時間。
自分が理解している(または解ける)問題も演習しなくてはならない。まだまだ問題の間違い直しや覚えなければならないことがたくさんある。』
とのことで、冬期講習には行かず、家で自学を集中してやっていました。ある程度、質問がたまってから、私がオンライン家庭教師で分からないところを解説していくというやり方をしていました。
とても実のある冬休みになったようで、生徒さん本人も充実感たっぷり。その甲斐あってか、第一志望校に合格されました。
まとめ
中学受験で冬期講習を受けないこと自体が、危険というわけではありません。
ただし、受けないのであれば、冬休みの学習計画をきちんと考えておくことが大切です。
判断するときには、
- 家庭で学習を進められるか
- 現在の学習にどのような遅れや苦手があるか
- 冬期講習で何を学ぶのか
- 受験までに何を仕上げる必要があるか
- 5年生なのか6年生なのか
などを確認してみてください。
そして、迷ったときは、
「冬期講習を受けるかどうか」ではなく、「冬休みをどう使えば子どもの力が一番伸びるか」
という視点で考えてみましょう。
28年間、中学受験の指導をしてきた私自身も、すべての子どもに同じ学習方法が合うとは考えていません。
冬期講習を受ける場合も、受けない場合も、その子に必要な勉強を必要な量だけ行うことが大切です。


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